甘えん坊のロミ My dear Romi / Mi querido Romi
甘えん坊のロミ My dear Romi / Mi querido Romi

ロミのお気に入りは、窓際での日向ぼっこ。


まゆみちゃんとパパと暮らしてる。


ぐーんと背伸びをして、誰にも邪魔されずにお日様に向かってお腹をポカポカ温めるのはとても気持ちいい。 


まゆみちゃんは時々お腹をくすぐってくれる。


パパは優しく僕たちを見て、そしていつもテレビを見てる。




お昼寝が終わって台所に行くと、友達のトスカがテーブルの下で退屈そう。


後ろからそーっと近づいておどかしたら

びっくりして逃げてしまった。


ちょっとじゃれたかっただけなのに。


もっと遊び心が必要だよ、トスカ。




今日は日曜日だから、まゆみちゃんもパパもうちにいて、ちょっと嬉しい。


だからつい浮かれてしまって、リビングを端から端まで一気にダッシュで走りたくなる。


パパはテレビに夢中だし、まゆみちゃんは台所に行ってしまった。今がチャンス!


空き地を走るつもりでダッシュしたけど、

フローリングがツルツルして止まれずに

壁にぶつかってしまった。




トスカはほら見ろと言わんばかりに、ソファの上からちらっとこっちをみただけ。


ちょっと方向を変えて、

今度はうまく行くはず!



思いっきり走ったら、いきなり台所のドアが開いて、まゆみちゃんにぶつかってしまった。


もうー、ロミー!と、びっくりしながら

抱き上げられてしまった。




でもちょっとこれは苦手なんだ。


猫のプライドがあるから。


やっぱり猫は地面に足をつけて

いつもジャンプできるようにしとかないと。


お昼寝の時は別だけどね。




ちょっとだけ嬉しそうなふりをしたら

下に下ろしてくれた。


トスカは相変わらず横目でこっちをチラッと見ただけ。 

なんか、風格があるんだよね、トスカって。




退屈なので一人で洗面所にいってみた。


洗濯物でいっぱいのバスケットに飛び乗ったら倒れて、そこら中洗濯物だらけになってしまった。


こういうのは大得意!


ジャンプして洗濯物にダイブ!


派手に暴れてたらパパのトランクスに爪が引っかかって、とれなくなっちゃった。




僕の爪ってすごく尖ってるんだよ。


噛みついたり、引っ張ったりしてたら、やっと取れたんだけど、トランクスに穴が空いてしまった。




また僕がやったって言われるのかなー。


まぁ、いつも僕なんだけどね。


そーっと洗面所を抜け出すと、知らん顔で、ぐーんと背伸びをして、また日向ぼっこ。




お昼寝から目がさめると、まゆみちゃんが横で洗濯物をたたんでた。


パパのトランクスに穴が空いてるのに気づいたみたい。不思議そうにじーっと見てる。




人間はすぐに原因を探そうとするんだ。


時間は元には戻せないから考えても仕方ないのに、分かってないんだな。


僕はそーっとまだ目を閉じて寝たふりをしてたら、また眠ってしまった。




日が落ちて、ちょっと寒くなってきて目を覚ますと、破れたトランクスを見ながらパパが首をかしげてる。


「おかしいなぁー。少し穴が開きかけてたんだけど、まだまだはけると思ったんだけどなぁ。」


パパはちらっとこっちを見たけど何にも言わない。




そう、そういう運命だったんだ、そのトランクスは。


僕が新しいやつを買う手助けをしたってわけ。感謝してもらわなきゃ。


僕が破いてしまわなかったら、パパは穴の大きさを毎日チェックしながら、いつまでも穴あきトランクスをはくはめになってたってわけさ。




「ロミ、これ、お前にやるよ。」


パパはトランクスをポイっと僕に投げた。


すぐに飛びつくほど僕は子供じゃない。


知らん顔をしてたらパパはどこかに行ってしまった。


トスカもママのとこに甘えに行ってる。


またもやチャンス!




ぼくはトランクスに頭を突っ込んでみた。


暗いし何も見えない。


怖くなってめちゃくちゃに暴れてたら、なんと僕はトランクスをはいていた! 


破れたところからシッポがぴょこんと飛び出てる。




こんなものをパパははいてたのか。


何だかブカブカして、前に進めない。


やっぱり僕が破いて正解だな。


もっとピッタリしたものをはくべきだよ、パパ。


まゆみちゃんは僕みたいなスマートな猫が好きなんだから。




はやくトランクスから出たいのになかなか出られない。


上の方には光が見えてるのに。


何だか息が苦しくなってきた。


どうしよう。


トランクスの中で息絶えるなんて、僕のプライドが許さない。




思いっきりジャンプしたら、破れたところからスポンと頭が出た。


でも体はまだトランクスの中。


するとパパがニヤニヤ笑いながらやっきた。


僕を引っ張り出しながら、


「ロミ、お前、今日洗濯物の中で暴れただろ。パパは何でも知ってるんだぞー」


そう言って僕を抱き上げほっぺをぎゅっとくっつけてきた。




こういう時はごめんなさいの顔をするに限る。


上目遣いでパパをチラッとみたら、

パパは満足して僕を下ろしてくれた。


何でも知ってるんだ、パパは。




今日はたくさんお昼寝をしたはずなのに、僕は又、パパとまゆみちゃんのお布団に潜りこんで、ぐっすり眠ってしまった。